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海外事業

人流データ分析は、海外進出などの事業においても活用できます。国が違ったとしても、GPSから取得したデータを使用する方法は変わらないからです。海外事業の立ち上げや国外での展開を検討中なら、人流データ分析の活用も検討してみるのもよいでしょう。このページでは、海外事業における人流データの活用事例をご紹介します。

海外事業分野での人流データ分析活用概要

海外事業においては、さまざまな領域で人流データが活用されています。例えば、ある経済開発プロジェクトでは、地域経済に与えるインパクト評価に人流データを用いています。一方、新型コロナウイルスによるパンデミック後の人流を分析・評価した事例もあります。このように、人流データは領域を問わずに活用できるのが特徴です。ビジネスにおいても、多種多様な領域での活用が期待できます。

海外事業分野で人流データ分析を活用するには、課題にマッチしたサービスを選ぶことがカギといえます。こちらではサービスを選ぶ方法を解説し、おすすめの会社も紹介しています。

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海外事業分野での人流データ分析活用事例

アジア開発銀行

空港の拡大・拡張事業の評価に活用

アジア・太平洋地域で融資や無償資金・技術提供などを行っているアジア開発銀行(ADB)は、フィリピンにあるマクタン・セブ国際空港の拡大・拡大事業のインパクト評価で人流データを活用しています。従来の評価手法では、実際の経済活動と評価内容にズレが生じることが課題となっていました。そこでADBは衛星画像の車両データを活用し、地域の経済活動を可視化。季節性なども考慮して評価を行いました。

その結果、国際空港の周辺では車両が10%増加したことが判明。さらに空港に近いエリアほど経済活動が活発になるなど、事業が地域経済に大きなインパクトを与えていることが分かりました。

参照元:Orbital Insight公式サイト(https://jp.orbitalinsight.com/archives/blog/case-adb/

インバウンド動向

訪日外国人の動きを人流データで分析

地理空間分析サービスを手がけているOrbital Insightでは、新型コロナウイルス流行前後の訪日外国人の動きを人流データで分析しました。同社では、出発点を可視化できるようトレーサビリティの分析手法を導入。新型コロナ流行前の流入と流行後の流入を比較・分析しました。その結果、流行前(2020年1月)は北アメリカやアジアからの訪日の多いことが判明。一方の流行後(2020年5月)は、訪日外国人がほぼいないことが分かりました。

新型コロナ流行後、日本はインバウンド需要が急減しましたが、それがデータで裏付けられた格好です。このように、エビデンスを付加したい時にも人流データが活用できます。

参照元:Orbital Insight公式サイト(https://jp.orbitalinsight.com/archives/blog/inbound-trace/

ここでは、人流データ分析を海外事業分野の課題解決に導いた実際の事例をいくつか紹介しました。近い将来にデータ分析はどこまでの課題を解決できるかをこちらのページではまとめています。

海外事業分野で活用したいなら

開発プロジェクトから訪日外国人の人流分析まで、幅広く使われている人流データ。海外事業分野においても、大きな可能性を秘めています。

人流データ分析を活かすなら、分析会社のサービス内容と自社のマッチが重要です。特徴を把握し、自社のニーズに適した分析会社を選ぶことが重要です。おすすめの会社3選を紹介していますのでご覧ください。

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3つのプロセスで異なる
人流データ分析の活用術

データ分析のプロセスとは収集・可視化・分析の3段階があります。各段階によってデータの状態が異なり、どの状態のデータが欲しいのか見極める必要があります。以下に各プロセスとデータの状態を解説し、対応できるおすすめのサービスも紹介しています。
主に携帯電話を通じて集められた人々の動向「人流データ」を活用し、結果に満足できるサービスを選びましょう。

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定量的でシンプルな収集されたデータ
       
収集のイメージイラスト

このデータは、人の流れや動向・性質などを数量的に把握して、推計や分析は自社で行うことができます。地域間のばらつきがない基地局ベースの測位で、母数の大きなデータを取得できるサービスがおすすめ。

対応できるサービスはここ!
モバイル空間統計
(NTTドコモ)
  • 約8500万台の携帯電話契約数で母数の大きなゆがみの少ないデータの提供が可能。
  • 基地局ベースの最小500mメッシュ単位(一部地域で250mメッシュ単位)の分解能。

収集された人流データの
詳細を公式HPで確認

モバイル空間統計の
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STEP
2
       
理解しやすい可視化されたデータ
       
可視化のイメージイラスト

データをわかりやすく可視化すると、会議など意思決定の場で使うことができます。人流動向の現状把握をするためには属性データもある、細かい範囲で測位できるGPSデータを取得できるサービスがおすすめ。

対応できるサービスはここ!
KDDI Location Analyzer
(KDDI)
  • 契約者属性に紐づいた、年代や性別の分析も可能になるデータの提供が可能。
  • GPSベースで125m単位の狭域メッシュでの分解能。

可視化された人流データの
詳細を公式HPで確認

KDDI Location Analyzerの
サービス特徴をみる

STEP
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アクションをすぐに起こせる分析されたデータ
       
分析のイメージイラスト

分析されたデータは、早期課題解決のためのアクションがすぐに起こせます。一般的な可視化・分析よりも、より課題解決へ導けるデータを求めるなら、分解能が高くデータのゆがみを解消しているサービスがおすすめ。

対応できるサービスはここ!
xPop
(LocationMind)
  • 精度高く分析するために、データ処理を行っていて仮説検証も可能。
  • GPSベースで125m単位の狭域メッシュの他に、道路・鉄道リンク単位の集計も可能。

分析された人流データの
詳細を公式HPで確認

xPopの
サービス特徴をみる

※選定条件
2022年9月5日調査時点において、「人流データ分析」でGoogle検索した全27社において公式サイトで明記されている内容から以下の条件でピックアップしました。
■収集…基地局ベースデータによる、地域間差がなく、契約台数が一番多い(2022年9月調査時点)会社であるNTTドコモが提供する「モバイル空間統計」※参照元:NTTドコモ公式HP:(https://www.tca.or.jp/database/)
■可視化…空間分解能の範囲が狭いGPSベースと、通信キャリアならではの契約情報による属性が入手できる一社KDDIが提供する「KDDI Location Analyzer」
■分析…空間分解能の範囲が狭いGPSベースで、データのゆがみをとるマップマッチング処理を行っているため仮説検証分析まで行えることを公式サイトで記載している一社LocationMindが提供する「xPop」