人流データと交通量調査
「人がいつどこに何人いるのか」を把握するために用いられる。人流データ。このページでは、人流データと関連性の高いキーワード「交通量調査」について、人流データとの関係性も含めて解説しています。
交通量調査とは
「交通量調査」とは、特定の場所を通る車の台数をカウントする調査です。各方向別や車種別などにカテゴリ分けし、該当する車両ごとに台数を計測して交通量がわかるようにします。カウントの方法には、機械（トラフィックカウンター）を設置する方法や人手によって観測する方法などがあります。
交通量調査は行政が行っているものと民間企業が行っているものとがあり、前者は交通的な問題の把握・解消のために数年に一度以上、後者は新規出店の際の交通への影響などを調べるために適宜実施されます。
交通量調査と人流データ分析の関係
人流分析で収集するべき情報のひとつ
交通量調査のデータは、人流分析で収集するべき情報のひとつです。例えば歩行者天国など、快適な歩行空間を作ろうとする場合には、歩行者の通行量に加えて車や自転車の通行量なども分析し、交通への影響などを把握しておく必要があります。
AIを活用した交通量調査
近年ではAIを活用した交通量調査および人流データ分析が行えるようになっており、人手と変わらない精度、あるいはそれ以上の精度で効率的に交通量を捉えられるようになっています。また設備によっては、365日24時間計測ができるので、前月・年との効果比較を行え、全ての時間のデータをマーケティングにも活用しやすくなっています。
交通量調査を検索しているなら人流データ分析もチェック
交通量調査データを求めているなら、人流データ分析は知っておくべき情報のひとつです。新規出店や都市計画、そして地域活性化に役立てる内容でコスト削減も可能なので、車通りが多い場所の通行量を知りたいなら人流データ分析をチェックすることもおすすめします。
ここでは、人流データ分析を専門的なサービスとして提供しているおすすめの3社をまとめています。人の動きに加えて車の動きを捉えた人流データ分析が行える会社もありますので、交通量調査の依頼を検討している方はご参考にしてください。
人流データ分析の活用術
データ分析のプロセスとは収集・可視化・分析の3段階があります。各段階によってデータの状態が異なり、どの状態のデータが欲しいのか見極める必要があります。以下に各プロセスとデータの状態を解説し、対応できるおすすめのサービスも紹介しています。
主に携帯電話を通じて集められた人々の動向「人流データ」を活用し、結果に満足できるサービスを選びましょう。
このデータは、人の流れや動向・性質などを数量的に把握して、推計や分析は自社で行うことができます。地域間のばらつきがない基地局ベースの測位で、母数の大きなデータを取得できるサービスがおすすめ。
モバイル空間統計
（NTTドコモ）
- 約8500万台の携帯電話契約数で母数の大きなゆがみの少ないデータの提供が可能。
- 基地局ベースの最小500ｍメッシュ単位（一部地域で250ｍメッシュ単位）の分解能。
データをわかりやすく可視化すると、会議など意思決定の場で使うことができます。人流動向の現状把握をするためには属性データもある、細かい範囲で測位できるGPSデータを取得できるサービスがおすすめ。
KDDI Location Analyzer
（KDDI）
- 契約者属性に紐づいた、年代や性別の分析も可能になるデータの提供が可能。
- GPSベースで125ｍ単位の狭域メッシュでの分解能。
分析されたデータは、早期課題解決のためのアクションがすぐに起こせます。一般的な可視化・分析よりも、より課題解決へ導けるデータを求めるなら、分解能が高くデータのゆがみを解消しているサービスがおすすめ。
xPop
（LocationMind）
- 精度高く分析するために、データ処理を行っていて仮説検証も可能。
- GPSベースで125ｍ単位の狭域メッシュの他に、道路・鉄道リンク単位の集計も可能。
※選定条件
2022年9月5日調査時点において、「人流データ分析」でGoogle検索した全27社において公式サイトで明記されている内容から以下の条件でピックアップしました。
■収集…基地局ベースデータによる、地域間差がなく、契約台数が一番多い（2022年9月調査時点）会社であるNTTドコモが提供する「モバイル空間統計」※参照元：NTTドコモ公式HP：（https://www.tca.or.jp/database/）
■可視化…空間分解能の範囲が狭いGPSベースと、通信キャリアならではの契約情報による属性が入手できる一社KDDIが提供する「KDDI Location Analyzer」
■分析…空間分解能の範囲が狭いGPSベースで、データのゆがみをとるマップマッチング処理を行っているため仮説検証分析まで行えることを公式サイトで記載している一社LocationMindが提供する「xPop」