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物流

労働力不足をはじめ、さまざまな課題や問題を抱えている物流業界。DX化を推進する企業も少なくありませんが、人流データ分析を用いて課題の解決や業務効率化に取り組んでいるケースも多くあります。このページでは、物流分野における人流データの活用事例をいくつかご紹介します。

物流分野での人流データ分析活用概要

物流分野においては、幅広い領域で人流データ分析が活用されています。昨今の物流業界は、ECの規模拡大に伴って配送小口が増加している一方、人手不足が顕在化しています。そのため、業務効率化による労働不足の解消は喫緊の課題といえますが、人流データを活用して業務効率化を達成したケースも見られます。

また、顧客の物流部門が抱える課題や悩みに対し、人流データを活かして適切なソリューションを提供しようと取り組んでいる企業もあります。これらはほんの一例ですが、さまざまな領域に活用できるのが人流データの強みです。

物流分野では人流データ分析を活用するには分析力や課題にマッチしたサービスを選ぶことがポイントがと言えます。こちらでは課題にマッチするサービスの選び方を解説し、おすすめの会社を紹介しています。

現状の課題にマッチしたサービスで選ぶ
おすすめの会社を見る

物流分野での人流データ分析活用事例

CBcloud

ラストワンマイルの配送業務効率化を実現

軽貨物配送車のマッチングプラットフォームを手がけるCBcloudは、ラストワンマイルの配送に人流データを活用しています。住宅地図や住所、渋滞情報などさまざまなデータを組み合わせ、プラットフォーム上で配送ルートの作成などの作業を自動化。ドライバーは業務をスマホで完結できるようにした結果、従来と比べて作業時間が50%以上削減されました。また、配送情報を可視化し、荷物状況や位置情報が分かる仕組みも構築しています。

参照元:ゼンリンデータコム公式HP(https://www.zenrin-datacom.net/solution/casestudy/gmapsapi-cbcloud

日野自動車株式会社

データ活用による物流ソリューションを展開

トラックなどの商用車を製造している日野自動車は、LocationMindと連携して物流ソリューションの開発に乗り出しました。車両の位置情報などを活用し、物流ソリューションを通して顧客や社会が抱える課題解決に取り組むとしています。日野自動車はコネクテッドデータなどの提供し、LocationMindはデータの分析と見える化を実施。データやノウハウをかけ合わせ、位置情報を活用した運行管理などのソリューション開発・提供を目指しています。

国分グループ本社株式会社

青果物サプライチェーン最適化の共同開発推進

酒類や食品卸事業を手がける国分グループ本社は、DATAFLUCTと連携し、青果物のサプライチェーン最適化に向けた共同開発に取り組んでいます。同プロジェクトは、需要予測AIに人流や天気などのデータを組み合わせ、需要予測サービスの構築を目指しています。これによって在庫や配送の最適化、自動化による業務効率化の実現が期待されます。また、適正在庫とサプライチェーン効率化により、食品ロスの低減に寄与する可能性も秘めています。

参照元:DATAFLUCT公式HP(https://datafluct.com/news/ijmkzkv6x/

ここでは、人流データ分析を物流分野の課題解決に導いた実際の事例をいくつか紹介しました。近い将来にデータ分析はどこまでの課題を解決できるかをこちらのページではまとめています。

物流分野で人流データ分析を活用したいなら

物流分野で業務効率化や課題解決に活用されている人流データ分析。課題解決などビジネスで活かすなら、分析会社の特徴を把握する必要があります。そのうえで自社のニーズとマッチするか考え、パートナーを選ぶことが重要です。おすすめの会社3選を紹介していますのでご覧ください。

現状の課題にマッチしたサービスで選ぶ
おすすめの3社を見る

3つのプロセスで異なる
人流データ分析の活用術

データ分析のプロセスとは収集・可視化・分析の3段階があります。各段階によってデータの状態が異なり、どの状態のデータが欲しいのか見極める必要があります。以下に各プロセスとデータの状態を解説し、対応できるおすすめのサービスも紹介しています。
主に携帯電話を通じて集められた人々の動向「人流データ」を活用し、結果に満足できるサービスを選びましょう。

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1
         
定量的でシンプルな収集されたデータ
       
収集のイメージイラスト

このデータは、人の流れや動向・性質などを数量的に把握して、推計や分析は自社で行うことができます。地域間のばらつきがない基地局ベースの測位で、母数の大きなデータを取得できるサービスがおすすめ。

対応できるサービスはここ!
モバイル空間統計
(NTTドコモ)
  • 約8500万台の携帯電話契約数で母数の大きなゆがみの少ないデータの提供が可能。
  • 基地局ベースの最小500mメッシュ単位(一部地域で250mメッシュ単位)の分解能。

収集された人流データの
詳細を公式HPで確認

モバイル空間統計の
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2
       
理解しやすい可視化されたデータ
       
可視化のイメージイラスト

データをわかりやすく可視化すると、会議など意思決定の場で使うことができます。人流動向の現状把握をするためには属性データもある、細かい範囲で測位できるGPSデータを取得できるサービスがおすすめ。

対応できるサービスはここ!
KDDI Location Analyzer
(KDDI)
  • 契約者属性に紐づいた、年代や性別の分析も可能になるデータの提供が可能。
  • GPSベースで125m単位の狭域メッシュでの分解能。

可視化された人流データの
詳細を公式HPで確認

KDDI Location Analyzerの
サービス特徴をみる

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アクションをすぐに起こせる分析されたデータ
       
分析のイメージイラスト

分析されたデータは、早期課題解決のためのアクションがすぐに起こせます。一般的な可視化・分析よりも、より課題解決へ導けるデータを求めるなら、分解能が高くデータのゆがみを解消しているサービスがおすすめ。

対応できるサービスはここ!
xPop
(LocationMind)
  • 精度高く分析するために、データ処理を行っていて仮説検証も可能。
  • GPSベースで125m単位の狭域メッシュの他に、道路・鉄道リンク単位の集計も可能。

分析された人流データの
詳細を公式HPで確認

xPopの
サービス特徴をみる

※選定条件
2022年9月5日調査時点において、「人流データ分析」でGoogle検索した全27社において公式サイトで明記されている内容から以下の条件でピックアップしました。
■収集…基地局ベースデータによる、地域間差がなく、契約台数が一番多い(2022年9月調査時点)会社であるNTTドコモが提供する「モバイル空間統計」※参照元:NTTドコモ公式HP:(https://www.tca.or.jp/database/)
■可視化…空間分解能の範囲が狭いGPSベースと、通信キャリアならではの契約情報による属性が入手できる一社KDDIが提供する「KDDI Location Analyzer」
■分析…空間分解能の範囲が狭いGPSベースで、データのゆがみをとるマップマッチング処理を行っているため仮説検証分析まで行えることを公式サイトで記載している一社LocationMindが提供する「xPop」