2022年4月1日以前は「日本ユニシス」として、幅広いビジネスソリューションを手がけてきたBIPROGY。よりグローバルな展開を視野に入れ、あえて社名を変更し新たな姿勢で事業に向き合っている同社ですが、ここではそのサービスの特徴や事例などを詳しくまとめています。
BIPROGYが提供する人流データ分析サービスは「JINRYU®」は、人流をカメラで撮影することで年齢や性別、人数などの詳細なデータを取得可能なのが特徴。現状の把握はもちろん、施策の効果測定や今後の予測などにも効果的に使用できます。
JINRYUは解析後の映像データは保存せず破棄するのが基本ですが、個人を特定できないデータのみIoTビジネスプラットフォームに送信することも可能。これはMicrosoft Azureを基盤としており、Azure上での管理機能も利用できるので、リモートでの復旧や機器の状態の監視など、高い柔軟性と拡張性を実現しています。
会社の福利厚生の一環として利用できる社員食堂。しかし、混雑時にはスムーズに購入、食事がしにくく、午後からの業務に影響しかねないといったリスクもあります。そこでBIPROGYは、自社にてJINRYUの実験をかね、利用者の特性を把握することにしました。
JINRYUでは、時間指定を行うことで人物の動線データをクラウド上で参照可能。平面上でマッピングすることもでき、人物が滞留した時間をもとにヒートマップでの測定結果も表示されます。結果、利用者の男女比や平均滞在時間、混雑ピーク時間などを確認でき、混雑する時間帯はスタッフの増員やメニューの工夫などを検討するなど、課題解決の糸口が見つかったようです。
JINRYUでは、この他にも来店者のデータを活かした小売店のマーケティングや図書館・博物館における利用客の傾向把握、工場の作業改善といった場でこのソリューションが活用されることを想定しています。このように、人流データ分析と一言で言っても、さまざまなサービスがありその会社の特徴が異なります。成果を出すためには課題にマッチする分析会社選びが重要です。こちらではおすすめのサービスを紹介しています。
社名 | BIPROGY株式会社 |
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所在地 | 東京都江東区豊洲1-1-1 |
設立年 | 1958年 |
資本金 | 54億8,317万円 |
公式サイト | https://www.biprogy.com/ |
データ分析のプロセスとは収集・可視化・分析の3段階があります。各段階によってデータの状態が異なり、どの状態のデータが欲しいのか見極める必要があります。以下に各プロセスとデータの状態を解説し、対応できるおすすめのサービスも紹介しています。
主に携帯電話を通じて集められた人々の動向「人流データ」を活用し、結果に満足できるサービスを選びましょう。
このデータは、人の流れや動向・性質などを数量的に把握して、推計や分析は自社で行うことができます。地域間のばらつきがない基地局ベースの測位で、母数の大きなデータを取得できるサービスがおすすめ。
データをわかりやすく可視化すると、会議など意思決定の場で使うことができます。人流動向の現状把握をするためには属性データもある、細かい範囲で測位できるGPSデータを取得できるサービスがおすすめ。
分析されたデータは、早期課題解決のためのアクションがすぐに起こせます。一般的な可視化・分析よりも、より課題解決へ導けるデータを求めるなら、分解能が高くデータのゆがみを解消しているサービスがおすすめ。
※選定条件
2022年9月5日調査時点において、「人流データ分析」でGoogle検索した全27社において公式サイトで明記されている内容から以下の条件でピックアップしました。
■収集…基地局ベースデータによる、地域間差がなく、契約台数が一番多い(2022年9月調査時点)会社であるNTTドコモが提供する「モバイル空間統計」※参照元:NTTドコモ公式HP:(https://www.tca.or.jp/database/)
■可視化…空間分解能の範囲が狭いGPSベースと、通信キャリアならではの契約情報による属性が入手できる一社KDDIが提供する「KDDI Location Analyzer」
■分析…空間分解能の範囲が狭いGPSベースで、データのゆがみをとるマップマッチング処理を行っているため仮説検証分析まで行えることを公式サイトで記載している一社LocationMindが提供する「xPop」