クロスロケーションズは、位置情報ビッグデータを活用した幅広いサービスを行っている企業。人流データに関する製品も取り扱っているようですが、ここではその特徴や事例について、詳しくご紹介します。
クロスロケーションズが独自に開発した Location Engine™は、位置情報ビッグデータを地図やエリア、施設情報などと関連付けてAI解析することで幅広い統計データとしてアウトプット可能にしたコアシステム。目的に応じた分析データを抽出することもできるので、同社の様々なビジネスソリューションサービスに活用されています。
同社の人流データ分析サービスとしては、GPS月額制で利用できるクラウドサービス「人流アナリティクス」も挙げられます。これは人流を可視化し、ビジネスに活用可能なダッシュボード機能付きのツールで、オンライン登録&カード支払いにも対応しているのが特徴です。また、人流分析データを活用したスマホ広告用サービス「Location Marketing Service」も。
自家農園直送の新鮮な野菜を使ったメニューが特徴の飲食店を展開する同社は、新型コロナウイルス感染症拡大を受け、新たに展開するテイクアウト・デリバリーサービスのための戦略を立案。その周知活動を課題とし、人流データ分析の活用を行いました。
具体的な施策としては、クロスロケーションズのLocation AI Platform を活用し、エリア解析を実施。解析の結果、ポテンシャルが高いと思われた地域にクーポン付きのチラシをポスティングしました。すると、営業時間が短くてもデリバリーやテイクアウトサービスの利用が増え、現在も売上が伸び続けているようです。
創業以来、小田急線の鉄道利用客や近隣住民を中心に支持されてきた百貨店。しかし、会員カードのみのデータ分析だけでは顧客像の理解が不十分であるとの課題を抱えており、GIS等のシステム導入を検討していたそうです。
膨大な位置情報ビッグデータから店舗利用客の行動や買い回り傾向を確認できるとの理由から、クロスロケーションズのLocation AI Platformを導入。結果、イベントごとの顧客傾向や各店舗のポテンシャルエリア、近隣オフィスビル勤務者の行動傾向など幅広いデータの把握につながり、消費者における自店舗の立ち位置を深く理解することが可能となりました。
従来のシンプルなGIS(地理情報システム)に比べ、エリアの居住者に留まらない細やかな消費者の動向をデータ分析可能なのがクロスロケーションズの「Location AI Platform」の強みと言えそうです。このように、人流データ分析と一言で言っても、さまざまなサービスがありその会社の特徴が異なります。成果を出すためには課題にマッチする分析会社選びが重要です。こちらではおすすめのサービスを紹介しています。
公式HPで情報が見あたりませんでした。
社名 | クロスロケーションズ株式会社 |
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所在地 | 東京都渋谷区恵比寿南1-2-9 小林ビル6F |
設立年 | 2017年 |
資本金 | 公式サイトに記載なし |
URL | https://www.x-locations.com/lap/jinryu-analytics/ |
データ分析のプロセスとは収集・可視化・分析の3段階があります。各段階によってデータの状態が異なり、どの状態のデータが欲しいのか見極める必要があります。以下に各プロセスとデータの状態を解説し、対応できるおすすめのサービスも紹介しています。
主に携帯電話を通じて集められた人々の動向「人流データ」を活用し、結果に満足できるサービスを選びましょう。
このデータは、人の流れや動向・性質などを数量的に把握して、推計や分析は自社で行うことができます。地域間のばらつきがない基地局ベースの測位で、母数の大きなデータを取得できるサービスがおすすめ。
データをわかりやすく可視化すると、会議など意思決定の場で使うことができます。人流動向の現状把握をするためには属性データもある、細かい範囲で測位できるGPSデータを取得できるサービスがおすすめ。
分析されたデータは、早期課題解決のためのアクションがすぐに起こせます。一般的な可視化・分析よりも、より課題解決へ導けるデータを求めるなら、分解能が高くデータのゆがみを解消しているサービスがおすすめ。
※選定条件
2022年9月5日調査時点において、「人流データ分析」でGoogle検索した全27社において公式サイトで明記されている内容から以下の条件でピックアップしました。
■収集…基地局ベースデータによる、地域間差がなく、契約台数が一番多い(2022年9月調査時点)会社であるNTTドコモが提供する「モバイル空間統計」※参照元:NTTドコモ公式HP:(https://www.tca.or.jp/database/)
■可視化…空間分解能の範囲が狭いGPSベースと、通信キャリアならではの契約情報による属性が入手できる一社KDDIが提供する「KDDI Location Analyzer」
■分析…空間分解能の範囲が狭いGPSベースで、データのゆがみをとるマップマッチング処理を行っているため仮説検証分析まで行えることを公式サイトで記載している一社LocationMindが提供する「xPop」